2007-04-10

妻がホビットに見える散歩道

昨日は復活祭のため祝日。午前中一杯仕事をした後、午後はふたりで村のそばの新開拓ルートを散歩。

村の周辺、半径5キロ以内の道はあらかた歩いたり、バイクで通ってみたりしてきたつもりだったが、空白地帯があったことに気付き、先週、見つけたルートだ。田舎とは言え、アスファルトで舗装されていない長い散歩道はなかなか見つからない。いいな、と思う道があっても、古い道で廃道になっていたり、途中で畑になっていたりして、なかなか思う通りには行かなかった。

観光のネタにするためか、一部の村・街にはsentiero「小道」と記された黄色いちっぽけな看板があり、こんな地図でルートもしるしてあるのだが、これまた頼りにならない。

一度は看板に従ってふたりでMTBで谷底まで下りて行ったら、河を渡る道がなくて、もと来た道を泣く泣く戻ったことがあった。第一、この地図がどこで手に入るのかも分からない。多分、散歩道計画は予算の都合で丸投げになったのだと思う。

または、僕のような見知らぬアジア人窃盗団のスパイらしき人物が、静かな人里離れた農家の前の道をバイクでブンブンうろちょろするのは困るという批判も出たのかも知れない。農家を狙った空き巣も時々居るし。そんな批判は出てないかも知れないけれど、適当な道を入って行くと、突然、農家の庭先で道が終わり、犬に吠えられつつ退散というのは良くある。非常にばつが悪い。

最近は言い訳も上手くなったし、昔よりはずぶとくなった。このルートにしても、そんな農家で道を訊ねて見つけたのだから、悪いことばかりではない。

先日、ようやく地形図を手に入れた。

いくら大きな本屋に行っても地形図が手に入らない(日本だったら地形図は大きな書店でも売っているし、国土地理院のホームページでただで利用することも出来る)、というのが冗談抜きに長年の悩みだった。軍事上の機密だろうか、とさえ、思っていた。なんのことはない、イタリア人はそんなものには、多分、興味をもたないのだ。自分の生まれた土地の外がどうなっているか、地図の上で抽象的に示された場所なんてものには、余り興味がないのだろう。多分、身体的な地理感覚だけで満足してしまうのだと思う。

イタリア軍の地理院のホームページで購入したそれは、なんと50年前の地図で、今はある道が書いてなかったり、今なき道が書いてあったりで、地形を見る以外にはちょっと不便な地図だ。昔のルートを探すのにはいいのだけど。最新版は売り切れ、とは言え、50年前の地図じゃあ困るのです。うちの舅は喜んでましたが。

ともかく、なかなか理想的な散歩ルートが見つからないのです。
理想的な散歩ルートとは、
1. 高低差があまりない
2. 途中に森がある(麦畑の丘もきれいですが、生き物の気配がない)
3. 舗装されていない
4. 車が通らない

その点、昨日のルートは片道30分ばかりですが、良かった。リスも見ました。一匹は高い木の上に、もう一匹はこのように成仏してました。多分、犬にでもやられたんでしょう。

指輪物語の最終話をテレビで先日見たばかりなので、前を行く妻がホビットに見えて、おかしかった。


昔は、みなが水を汲みにきた場所らしい。今も残る、農業用水の井戸。こんな風に歩いていると、廃屋がたくさんあります。あれもいいな、これもいいな、と金もないのに、理想の隠れ家を探し回るのも楽しいものです。





9 comments:

  1. Ciao! いやいや、これだけ田舎、もといっ、田園度が高ければそれだけで十分ではないですか。座間よりさらに奥のわが家周辺も田舎度高いですが、田んぼの真中をアスファルトの県道が走ってたりして情緒に激しく欠けています。週末の夜はヤンキーの遊び場だし(--;///
    廃屋、いいですね。どこぞの料理研究家のようにウンブリアの田舎の廃屋を二束三文で買ってじっくり手を入れるというのが夢なんですが、かつてのブームですっかり高騰したトスカーナを避けて、目下金持ちの西欧人がなだれこんで物件を漁っているらしく、こちらもがんがん値上がりしているそうです・・・となると次はやっぱ、マルケ?ああでもアルカディアを夢見る前に現世のお勤めに励まないいけませんね。では(*^^)v

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  2. まっちなさん、いらっしゃい。
    そうですねえ、昔「結婚は打算の産物だ」と妻の真横で言い放つ友人が居て、すげえな、と思いましたが、仮に(仮にですよ、、、)僕の結婚が打算だとすれば、この風景はその大部分を占めていますね。間違いなく。
    確かに、トスカーナの別荘物件が余りに値上がりしてしまったので、そこから、ウンブリア州、さらにマルケ州へという流れが数年前からあるようです。地価が上がって全く迷惑な話ですが、外国人はいいカモですからね。

    古い家にじっくり手を入れる、、、本当に自分たちだけ(あるいはコネのある職人だけ)で、家を直せるといいんですが、村に越してきた友人のカナダ人とミラノ人の夫婦、上海からやって来たんですが、あと数ヶ月でできる筈の古い農家の修理を結局一年近く待つことになりました。仮住まいの費用とコンテナ維持費で泣きそうでしたね。
    大工?muratoreは仕事一杯あるから、急ぐ気もないんです。
    その代わり、今は素敵な家に住んでますよ。

    いつか、まっちなさんとご近所になる日を夢見つつ(笑)

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  3. こんにちは!
    歯医者で麻酔事件にあった者です(笑)。さっそく遊びにきました。
    私も数年前までこんな写真のとこに住んでいました。マルケとウンブリアの境のとこです。(写真は本当に懐かしい~!)亮介さんも書いてらっしゃいますが、うちも古い家を購入し、引越し頃には家は完成するはずが、、、半年長引きました。そんなもんですね(諦)
    話しは変わりますが、亮介さんはティツィアーノ・テルツァーニ氏の翻訳を手がけたのですね!素晴らしいお仕事をされてるんだなぁと羨ましく思います。
    あ、こちらからもリンクを貼らせてもらいました。ありがとうございます。

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  4. ららさん
    ここへのコメントもそうですが、ご自分のブログへの長いコメントありがとうございました。驚きました。やはり保険のきく歯医者もいるんですね。
    今はどちらにお住まいですか?

    テルツァーニの仕事が今の仕事へ結局結びつくことになりました。結局あえませんでしたが、分厚いお土産を残して旅立ってくれたので、またいつか訳して、半年以上は魂まで彼に乗っ取られることになるでしょう(笑)そのうちやります、Un altro giro di giostra.もう読まれましたか?面白いですよ。

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  5. 今はローマの郊外に住んでいます。
    今日また歯医者へ行ってきました。いえ今回はボブがかかっている歯医者へ(笑)。プライベートでもう何年も前からの付き合いです。前に治してもらった歯が変な感じがするというので行ったのですが、今回は無料でした。プライベートへ行くときの良い点でしょうか。

    テルツァーニ氏の作品はまだ読んだことがないんですよ。そのうち読みたいなと思いながら、たまっている本を読みつつずるずると日が経ってしまいました。
    亮介さんはローマへいらっしゃることとかはあるのですか?多分ご存知とは思いますが、ローマにある日本人学校では10月にバザーがあり、そのときに日本語の書籍が古本ですが売られています。1か2ユーロくらいであったような記憶があります。

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  6. ローマですか。ローマには年に数回だけ行きます。いつも、カブール通りの韓国食品店でキムチを山ほど買って帰ってきます。次は5月か6月に取材コーディネートで行くかも知れません。

    10月の古本バザー知りませんでした!貴重な情報ありがとうございます。問題は買った本をどうやって運ぶかですね。スーツケース二個くらい引きずって行こうかな、、、中心部には車では入れませんしね。10月ですか。よしよし。

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  7. ローマ日本人学校
    バザーは10月7日(日)が一応予定されているようですね。カレンダーにチェックしておこう、、、

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  8. 呼んだ?
    えーと,カモになりそこねの外国人Giancarloでいすw

    ええ,カモになりたいです(泣)

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  9. ジャンさん、カモになりかけましたか(笑)
    いやでも、こっちの田舎に別荘を持つのはいいですが、誰かに定期的に見回ってもらわないと、空き巣に入られるかも知れませんぜ。

    色々と面倒そうですよね、、、マンガと本をいっぱい集めた日本人向けのアグリツーリズムというのはどうか、と思ったことがあります。そんで、スクーターとか車も貸し出して、、、そうすると、また別のライセンスが必要なのかな。客を乗せて走る運転手というライセンスまたは保険もあるそうで、お金を取るとなると、何かと不便ですな。

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