2008-06-24

Vettore tutta la Cresta Nord, dal Colle di Monte Gallo

土曜は結局、予定していたよりも3時間ほど長く歩き、モントットーネからも見えるVettore山の北稜を完全踏破。


金曜の晩に仲間たちと村のレストランで飯を食い、たらふくワインを飲んで寝たら、恐れていた通りに深く短い酔払い睡眠となってしまい、夜中の2時には目が覚めてしまった。家を2時半にバイクで出発、4時半には歩き始めてしまった。こういうフレキシブルな行動は、やはりわがまま勝手な独り歩きじゃなければ出来ないこと。

もちろん寝不足で、Vettore山頂では40分の仮眠、Altinoのバールでは昼食・昼寝の3時間休憩まですることになったが、暑くなるこの季節からは、月明りに照されて早朝に歩き出すのも悪くない。



日の出前後の三十分は本当に美しい時間。テルツァーニも「メリーゴーランドの最後の一周」でこんな言葉を残している。

IN INDIA si dice che l'ora più bella è quella dell'alba, quando la notte aleggia ancora nell'aria e il giorno non è ancora pieno, quando la distinzione fra tenebra e luce non è ancora netta e per qualche momento l'uomo, se vuole, se sa fare attenzione, può intuire che tutto ciò che nella vita gli appare in contrasto, il buio e la luce, il falso e il vero non sono che due aspetti della stessa cosa.

インドでは、一日で最も美しい時間は日の出の時だと言われている。あたりにはまだ夜が漂い、日の光もまだ満ちてはいない時。闇と光の区別もまだはっきりとしていない時。人はそのひと時、そうすることを望み、注意深くなることができる者なら、光と闇、真と偽といった人生のなかで対立して見える全てが実は、同じひとつのもののふたつの様相でしかないことを直観することができる。

Sono diversi, ma non facilmente separabili, sono distinti, ma «non sono due». Come un uomo e una donna, che sono sì meravigliosamente differenti, ma che nell'amore diventano Uno.

それぞれ異なってはいるが簡単に分けることはできず、区別こそあれ、『二者ではない』のだ。男と女がそうであるように。素晴らしく異なる男と女、だが愛においてはひとつとなる。

Quella è l'ora in cui in India - si dice - i rishi, «coloro che vedono», meditano solitari nelle loro remote caverne di ghiaccio nell'Himalaya caricando l'aria di energie positive e permettendo cosi anche ai principianti di guardare, appunto in quell'ora, dentro di sé, alla ricerca della spiegazione di tutto.

 日の出の頃は、インドでリシ『見る者』たちが、ヒマラヤの人里離れた氷窟で独り瞑想をする時、そう言われている。リシたちは瞑想をしながら大気をポジティブなエネルギーで充たす。そのおかげで駆出しの求道者たちも、日の出の頃は、すべてを解き明す答えを求めるために自らの内面を見つめることが可能になる。そういう話だ。



実際、毎朝、日の出とともに散歩に出かけてこんな風景を見ていたら、人生変わるだろうな、と思う。別にわざわざ遠くの高い山に登ることはないのだろう。見晴しの良い丘か、海か、遠くの山か。いずれにしても、大きな風景があればいいのだと思う。



Altinoのバールでビールを飲んでやれやれと酔払っていると、ポーランド人のおじさんに、どうして君は山に登るのか、君の宗教は何か、なんてことを聞かれた。その時はありていな答えを返したけれども、ふたたび歩き出してから思った。オレは教会に祈りに行く替わりに、山に行くのかもしれない、と。



<記録>
Colle>S.M.Pantano>Imbuto>Vettore>Cresta Nord di Vettore>M. Banditello>C.ma delle Prata>Altino>S.M.Pantano>Colle

2.51 Montottone発

4.24 1015 m Colle発
4.49 1159 m S.M. in Pantano
5.53 1526 m Fonte del Pastore (奇岩と水場のある高原)
7.29 2086 m base del Sassone
8.39 2476 m Vettore着 大休止
9.17 Vettore発
11.26 1823 m Sella
12.30 1035 m Altino着 昼食・昼寝・ビール
15.25 Altino発
16.20 Sorgente Santa (S.M. in Pantano)
16.35 Colle着

12時間行動、昼寝などを除けば9時間コースか

2008-06-20

明日のルート Percorso di domani

登山届を出すシステムは、国立シビッリーニ山地公園にはないようなので、いつも家にルート地図を残してゆく。

明日のルートをGoogle Earthで書き出してみた。

S.Maria in Pantano (1180 m) > s. 131 > Vettore (2476 m) > s.35 cresta nord > M. Torrone > s. 132 > S. Maria in Pantano

約10キロ、5-6時間のルート。

日帰りの予定が一晩くらい帰らなくても、翌日の昼ぐらいまでは騒がないで欲しい。ビバーク(緊急露営)の用意もあるし、連絡しようにも携帯がつながらないことも多いのだから、、、そんなつもりではいるが、夜になっても帰らなければ心配性の家人は多分すぐに、SOCCORSO ALPINO(山岳救助隊)に電話をしてしまうのだろう。

ちなみにイタリアの山や洞窟で遭難したら、緊急電話番号は全国共通の 118 番です。
と思ったら、いくつか例外の州(アブルッツォ、ウンブリア、カンパーニア、プーリア、カラブリア等)もあるようだ。参照 www.cnsas.it イタリア山岳洞窟救援隊ページ。まあでも、ほとんどの山は118だと思ってよろしい。アブルッツォのグランサッソに行く時だけ、要注意かも。

30ユーロほど払ってイタリア山岳会のメンバーになると、救援費用がカバーされるという話。それもあって入会したけど、本当にヘリ搬送費も無料になるのかな、、、

ちなみに118は平地での救急車と同じ番号らしい。恥ずかしい話だが、今知った。山の118はしっかり覚えてたのに。

2008-06-17

久しぶりに火器を購入

久しぶりに火器を購入した。火器と言っても、キャンプ用のガスバーナーのこと。

昔、日本で自転車旅をしていた頃は、MSRのウイスパーライトと言うホワイトガソリンを燃やすコンパクトストーブ(=ガスバーナー)を持っていたが、十年ばかり(もう十年!)テントで泊まるような旅をしてこなかったので、必要になる場面もなかった。

2008-06-13

より気楽に

より気楽にブログを書き続けてみようかと思う。イタリア語/日本語共用のインターフェース構築をしたり、どうしても写真を入れたくなったり、内容もないのに発表の気負があったり、作業に時間のかかることが多いため、ついつい、書かずじまいできた。ホームページなどは数年放棄状態だが、ブログは続かなければ意味がない。


秋葉原の事件をネットで見ていて、凶器のダガーナイフにはっとさせられた。ドラクエやウイザードリーと言った古典RPGで「いちばん安い武器」として有名になったものだ。だが、実物の写真を見たのは初めてだった。

美しいものだ。とはいえ、使いようのないものだ。使うような情況に出会ってしまうこともないと思う。持っていたら使ってみたくなってしまうのだろうか、そんな魔力がナイフや日本刀にはあると思う。問題は、そんな魔力への耐性の弱さと、その弱みを持つような育ち方なのだろう。これもまた、痛みを知らずに育った世代の問題なんだろうか。

ダガーナイフを見た直後に、iPhone3Gの発表を知った。

これもまた、美しいアイテムだ。ダガーナイフとiPhone、いまの時代の象徴的なふたつのアイテム、そんな気がした。

2008-05-13

Una vista panoramica dal Pizzo Berro

Fonte (Cupa ?) di Vetice 940 m > Casale delle Muratte 1795 m> Priora 2332 m > Pizzo Berro > Forcella Angagnola > Prato Porfidia > Fonte 940 m

Tempo necessario (comprese le pause meritate): 10 ore

Che fatica ma che meraviglia!

Una vista panoramica dal Pizzo Berro
パノラマ写真 1.8 MB


行動時間10時間、こんな眺めが待っていました。

2008-04-30

またネコに死なれ

日本の家族と電話でネコの話をして、数時間後、うちのネコが前の道路で轢かれた。家の前で轢かれたうちのネコを庭に埋めるのはこれで3 - 4度目か。最近しばらく事故がなかったが、やはり確率の法則は裏切らなかった。

道路を横切って向こう側に遊びに行く癖のついたネコだったから、多少の覚悟はあった。でも、つらい。まだ温かいネコを抱えて庭に向かうのは。

頭をやられたらしい。道路から抱き上げて間もなく、動かなくなった。おそらくまだ体が動いている時も、気は既に失っていたはず。「苦しむ間もなかったはずだよ」と、事故の瞬間を目撃してしまった妻をなぐさめる。あまり救いにもならない言葉だが、どうせ死ぬなら、苦しみは短いほうがいいに決まってる。死ぬネコにとっても、看取るほうにも。

ネコはもう苦しんじゃない。死んだのだから。体はまだ温かいけれども。

庭の片隅に土を掘り、楽な格好で横たえてやり、頭を西方浄土の方に向け、お気に入りのおもちゃを入れてやり、柔らかな毛並みをもう一度なで、白布をかけ、土をかぶせ、線香をたて、手を合わせる。

そして、道路に水を打ちに行く。

速すぎたのだ、ネコには。
わたしたちのスピードは、いくらなんだって速すぎる。
こうして死なれる度に、それを思う。
今の人間のスピードは、いくらなんだって速すぎる。

さよなら



E' morta la gatta nostra stasera. Come tante altre gatte anche questa, attraversando la strada davanti a casa, travolta da una macchina che andava troppo forte.

"La velocità ci uccide", è proprio così, oggi noi umani camminiamo troppo veloce. Poi, tutta sta fretta, per arrivare dove?

2008-04-21

人、羊、馬、牛、そして、、、

Ultimamente sono andato diverse volte nei Monti Sibillini, ma mi manca la voglia di mettermi a lavorare sulle immagini scattate. Intanto metto le foto della domenica scorsa, quando siamo andati a passeggiare a Forca di Presta presso Castelluccio. Prima di arrivarci, ci ha bloccato la strada la manifestazione di transumanza a Monte Gallo.

Transumanzaという言葉を辞書で調べると、「家畜の季節移動」という言葉が出てきます。なんだか妙に硬い訳語ですが、要はハイジのペーターが家畜を連れ、季節によって山を下りたり上ったりしていたあれです。

http://en.wikipedia.org/wiki/Transumanza
http://it.wikipedia.org/wiki/Transumanza


今でも山に登ると、牧草地(主に休耕中の畑と山間部の草地)を求めて移動するヒツジ飼いの姿を見ることはありますが、現在は自動車道をヒツジたちに歩かせることは法律で「一応」禁止されているようで、長距離の移動はトラックを使用しているようです。

何でも少し昔までは、羊を連れてかなり長い距離を歩いて移動することがあったようです。実際どんなルートをたどって歩いたのか、今も残っている野道はあるのか、どこで寝泊まりしたのか、など、いつか調べてみたいテーマです。

典型的な3K労働とも言われている羊飼い。今となってはその大部分がイタリア人ではなく、隣国アルバニアの出稼ぎ羊飼いだと言うことです。どれほどきつい仕事なのか、やはり孤独な仕事なのか、果たして放浪の吟遊詩人スナフキン的な要素はあるのかないのか、本当にもうからないのか、体験してみたいですね。

写真のヒツジの群れはそんな習俗を回顧する祭りの場面です。日曜、妻と山(Forca di Presta, Castelluccio近辺)へハイキングに行った時、Forca di Pesta峠へと通じる道 (Balzo di Monte Gallo)でこの祭りにぶつかってしまい、牛・羊の群れの通過を1時間ほど待たされました。迂回路もないのに、こういう道路封鎖が予告もなく行われるのが、いかにもイタリア。

そんなこんなで出発が遅れたハイキングも、夏時間のためもあり、日没前には歩き終わることが出来ました。結果オーライもいかにもイタリア。





そう、イタリアでは日々、
臨機応変につじつまを合わせる適応力 
= l'arte di arrangiarsi

の能力が問われます。公的な社会システムが日本ほど機能しないこの国では、ハプニングの度にいらいらしていると生きていけません。自分たちでどうにかするしかないし、不思議とどうにかなるのです。



ハイキング中、人なれしたキツネ氏にこうして出会えたのも、出発が遅れたおかげかもしれない。と、今回も結果オーライと言うことで。