ふと思った。
よく今日の日本を築いた祖先の苦労に感謝するというような理由で、愛国教育の必要を説く論調がある。だが、圧倒的多数の国民は、その一人一人を見てみれば、常時であれ非常時であれただ自分と家族のために生き抜いてきただけではないのか。戦時にしても、日本のため、ではなく、自分と家族のため、嵐の中でただ必死になっていただけではないのか。高度経済成長期に必死に働いていた人々は、やはり国のためではなく、みんながそうしていたから、お金が欲しかったから、苦労を重ねたのだろう。
すると、日本の礎を築いてきた祖先に感謝せよ、と言うのは、やはり、先祖崇拝という一種の宗教心を利用しようとする国の策略か。
感謝するのは、自分の家族の先祖までに留めておいたほうが安全な気がする。
そして、わが一族の始祖には、アフリカで生まれたあの原始人を忘れてはいけない。
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