道路を横切って向こう側に遊びに行く癖のついたネコだったから、多少の覚悟はあった。でも、つらい。まだ温かいネコを抱えて庭に向かうのは。
頭をやられたらしい。道路から抱き上げて間もなく、動かなくなった。おそらくまだ体が動いている時も、気は既に失っていたはず。「苦しむ間もなかったはずだよ」と、事故の瞬間を目撃してしまった妻をなぐさめる。あまり救いにもならない言葉だが、どうせ死ぬなら、苦しみは短いほうがいいに決まってる。死ぬネコにとっても、看取るほうにも。
ネコはもう苦しんじゃない。死んだのだから。体はまだ温かいけれども。
庭の片隅に土を掘り、楽な格好で横たえてやり、頭を西方浄土の方に向け、お気に入りのおもちゃを入れてやり、柔らかな毛並みをもう一度なで、白布をかけ、土をかぶせ、線香をたて、手を合わせる。
そして、道路に水を打ちに行く。
速すぎたのだ、ネコには。
わたしたちのスピードは、いくらなんだって速すぎる。
こうして死なれる度に、それを思う。
今の人間のスピードは、いくらなんだって速すぎる。
さよなら

E' morta la gatta nostra stasera. Come tante altre gatte anche questa, attraversando la strada davanti a casa, travolta da una macchina che andava troppo forte.
"La velocità ci uccide", è proprio così, oggi noi umani camminiamo troppo veloce. Poi, tutta sta fretta, per arrivare dove?