文芸翻訳者の仕事の一部に、読後感・作品内容をまとめたレジュメ作成というのがある。そいつで日本の出版社のハートを射止め、ぜひ翻訳しましょう!と口説き落とすのが目的だ。
本を読むのはそんじょそこいらの虫よりもガキの頃から好きだったけど、読書感想文というのだけは本当に苦手だった。本を読ませるのが目的の宿題だから、これこそ正に本末転倒。宿題なくても読むっちゅうの。
だからレジュメ作成も苦手。外国文学の魅力は全文訳さないと通じない、そうではないか。
さて、今回レジュメ作成の依頼を受けたのは、今イタリアでベストセラーとなっている、さる重要文学賞受賞作。なかなかいい作品だし、作者の感性にも親近感を覚えている。
こいつが日本のさる有名出版社からでることになれば、とりあえず、代表作とでもいうべき大事な仕事になる。
さて、これでオイラも貧しい文芸翻訳家街道まっしぐらか。
それでも訳したいなあ。
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