2011-01-24

Rif. Zilioli (2233m) ジリオーリ避難小屋泊

撮影道具、というほど大げさな物じゃないのだけれど、交換レンズと一眼とコンパクト三脚とトップローディングのケースで4キロ弱。
さらに冬のテント1泊の装備+アイゼン+ピッケル
合計15キロ

ほぼ半年ぶりのテント泊山行をする身には少々ヘビーだったようで。

まずはフォーチェ村(945m)からピラート湖(1900m)まで、夏の日帰りだったら3時間かからないところを4時間かけて登った。「どうやら今の体力でこの荷物だと夏の5割増の時間はかかるな。日が落ちるのは4時半、今はもう12時。こりゃ宿泊予定地まではつけんね。思ったより雪あるし」と本来の行程半ばであきらめが入った。今や妻ばかりか子もある身、無理は禁物だ……というよりも、いいわけ(伊語でベッラ・スクーザ〝美しい釈明〟)の種がまたひとつ増えた。ただの体力不足だよな。

今回の日中はPLフィルターを初使用
下のくぼみがピラート湖。今は雪の下。 

我の先に道はなく、なんだっけ?

それからはさらにゆっくり歩いて、14時半、稜線に出たところでギブアップ。風も強くなってきたので、稜線直下のジリオーリ避難小屋(2233m)を今夜の宿と決める。誰もいない小屋(といっても5畳ばかりの牢屋)を占領できるし、テントを張るより暖かそうだし、日和る。
 ジリオーリ避難小屋。左側の小さな屋根の部分だけが一般開放されている


入口のドアは上下別々に開く。

こんなに早く行動を終えるのは久しぶりのことだったので、夜までどうしよう、なんて思ってたけれど、雪を溶かして水を作ったり、飯を食ったり、撮影をしたりしているうちに気づけば夜中過ぎ。

撮影といえば今回は色々勉強になった。地吹雪が吹きつけるなかで夕景の撮影に臨んだのだけれど、レンズが濡れて、水滴のせいで妙なフレアが出来るのだ。しかもまともに目も開けられないような状況なので一枚一枚確認している余裕がない(というより、その余裕のあるなしがまた技術なのだろう)。これには困った。後でネットで色々検索したら、こういう時はまずレンズとカメラをシャワーキャップで保護する。そして濡れたレンズは「拭く」よりも、ブロアーをポケットに入れておいて、そいつで水滴を「吹き飛ばす」のがいいらしい。家で試してみたらたしかに結構きれいになるもんだ。水滴はクロスじゃ拭き取れないし。

白くかすんでいるのが地吹雪
写真は風も聞こえず、静かですね




夜景もやっぱり風が強いなかでチャレンジした。軽量のスリック・スプリントプロIIには余りに重荷だったようだ(どんなに重い三脚でも厳しい風だったかも)。スタッフバッグに石ころを詰めこんで、即席のストーンバックも造ってみた。それでもぶれた。寒い時の長時間露光(バルブ撮影)は、風がなければ撮影がおわるまで小屋に引っ込んでればいいのだろうが、カメラが倒れるのが心配で、外で震えているしかなかった。ツェルトをかぶって撮影、という手もあるらしい。とりあえずラジオがあって良かった。さもなきゃ、いくら好きな山の上でも10分も冷たい風の中でじっとしているのはおっくうだ。

ラーガ山地とグランサッソ
 北斗七星とヴェットーレ山
10分も長時間露出するとこんなぐあいに星明かりがよれよれ。

夜半頃から飛ばされそうないきおいの風が吹きはじめた。小屋に吹きつける石つぶて混じりの風の音でなかなか眠れない。とりあえず体がやすめばいいや、と開き直った。酒もビール1缶じゃ足りなかったな。次は強くて軽いグラッパにしよう。強い台風並みの風。まあ、朝には止むだろう、そしたらいよいよ白く輝く稜線闊歩だ。それでこそ、ここまで登ってきた甲斐があるってもんさ。。

ところが、朝のほうがひどかった。6時過ぎの日の出とともに行動開始の予定が、風のいきおいは収まらず、その上、雲の中にいるようでホワイトアウト

こりゃ下手すると一日停滞か、下界の家族は心配するだろうな、とりあえず携帯が通じる場所で良かった……と小屋の入口から外を心細く眺めていたら、9時くらいから風はともかく、どうにか視界はましになった。稜線歩きは論外。結局勝手知ったる登りと同じルートを下ることに。久しぶりに耐風姿勢なんてものをやった。ブロッケン現象も一瞬だったけれど初めて見た。カメラはザックの中にしまったまま、まっすぐフォーチェ村に帰投。

夜、牢屋みたいな小屋にこもって、ロウソクの明かりをたよりにラジオのジャズを聴くのはなかなか良かった。天気予報番組がぜんぜんないのには閉口させられたけれど。なんとも自由な気分。次はテントを持たずに軽量化して、また帰ってこよう。

あと、まっとうな三脚が欲しくなった。ジッツオのマウンテニアシリーズ1型1541を狙っている。マウンテニア、なんて山岳写真向けらしくていいじゃないか。俺はネーミングやらブランドやら宣伝コピーに本当に弱い。

そうそう、山の写真はこれからこっちにまとめて行こうと思います。

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2010/1/30追記。たまらずジッツオGT1541マウンテニア購入。ebayで韓国の売人から送料込み4万円ほど。自由雲台も新調。KTSのPRO-40というちょいと玄人好みの東京の町工場産直もの。どちらも日本の実家で僕を待っている。一時帰国が近くなると、毎回こうしてイタリアからネット通販ラッシュをかける。ぼちぼち古本買い漁りも始めねば。

2011-01-04

Capodanno sul monte Banditello 元日から山

Buon anno nuovo e felice!
明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

年末〆切りの原稿を徹夜で何とか片づけ、長女誕生前後から4ヶ月ほどご無沙汰だった山へ。

大晦日にアルティーノの山小屋に入り、カウントダウンパーティーの手伝いをして、元旦4時テントで就寝、8時起床で初登り行ってきました。

1050mの小屋で積雪無し、という情報を雪崩情報サイトから得ていたのと、モントットーネから見える稜線の白さから判断して、こいつはアイゼンは要らないなと判断。4ヶ月ぶりでいきなりアイゼン使うような雪山もまずいか、必要だったらさっさと撤退しようという腹もありました。結果オーライ。

K-7&12-24mmで行く初めての雪山。こんな感じで撮ってきました。
やっぱり標準ズームも必要だな。今回はトリミングで対処ということで。
 登りはじめ。風もない穏やかな元日です。
 1300m付近からようやく雪を踏みしめるヨロコビ
 林の下が小屋のあるアルティーノ村
 冬でも枯れぬたのもしい、羊と僕のための水桶。
 なんとなく正月らしい名も知れぬ実
 ちょっとくやしいけれど今回は誰かのトレースの後追い
 1500m付近、だんだんと高度感出てきました。向こうの稜線はこの時季スリル満点です
 これですよ。このまっさらな感じ!
 稜線。積雪15センチ未満
こういう山は、どう切り撮っていいかまだよく分からない 
 こんな感じか?
バンディテッロ山頂付近で1時間ほどのんびりして、下山。風も出てきたし、腹も減ったので。13時ジャストに小屋につき、昼飯。そしてまた調理補助、酔っ払い、休憩、後帰宅しました。




イタリア語翻訳のご相談はこちらから 
http://www.traduzionegiapponese.com/welcome.html

2010-12-13

われながらとんでもないところに住んでるね


と写真を眺めていて思ったのでアップします。 
いや、イタリア・日本の田舎に住んでるひとにはなんてことのない風景でしょうが。 
やっぱり東京から見たら、ある種別世界。



いずれも Pentax k-7 & DA 12-24mm
MTBで丘の上までのぼったついでに

2010-12-01

PENTAX DA 12-24mm

ネットで注文した広角ズームレンズを、初孫を見に来てくれた日本の両親に持って来てもらった。親戚からのプレゼントもスーツケースいっぱいに届きました。本当にありがとう。近いうちにちょっとしたお礼を用意します。
出張で留守の友人夫婦宅を丸ごと借り、両親と妻と子どもの5人で1週間を過ごした。楽しかった。


その友人宅からの夕景。
K-7&DA 12-24mm ISO200/f11/1/60 18mm

2010-11-24

PENTAX DA 18-55mm WR


Pentax K-7 & DA18-55mmWR ISO200 f11 1/125 -0.3ev 55mm ハイライト補正/トリミング

今更だけれどキットズームをebayで格安で手に入れてみた。接写も結構行けるから、山にはこれと広角ズームDA12-24mmで山に行こうかな。Macjournalからの投稿テスト。

2010-11-02

Cinelli Dinamo ロードバイク自慢

今回はチャリンコの自慢です。
こいつの購入を機にタバコをやめるはずだったという話もあったとか、なかったとか。
子どもができれば山にもなかなか行けまい。近場で旅を味わうにはいかんせん? という逡巡があったとか、なかったとか。
日本ではしばらく前からロードバイクブームだそうで(もう過ぎたかな?)。旅チャリダー歴こそめちゃくちゃ長い僕ですが、ロードレーサー(と敢えて呼びましょう)の購入は今回が初めてです。イタリアに来てから一応、4台目の自転車。

モントットーネでホンダのバイクに乗っていると、「なんだバイクまで日本製か。ドゥカティを知らんのか。おい」てなからかいを受けることもあったので、今度はイタリア車にこだわってみました。ちなみに僕のバイクはメーカーこそホンダですが、エンジンをのぞけばスペインメイドの欧州限定車です。不人気だったようで五年で生産中止、今は免許センター motorizzazione civileくらいでしか使われていないとか。---> バイクはこんなの
チネリです。台湾メイドかも知れませんがイタリア車です。かつてはチネリといえば(イタリア語だとチネッリ)、泣く子も黙るイタリアン高級ロードレーサーメーカーとして日本では不動の人気を誇りました(よね?少なくともサイスポことサイクルスポーツがまだぶ厚くて、背表紙もしっかりしていた頃はそうだった記憶がありますが、当時はロードに興味がない高校生だったので実はよく覚えてません。ヨシダサイクルのキャンピング車に乗ってました)。今はイタリア人ですら知らぬ、弱小メーカーになってしまったようです。

でも、そこがまたいいじゃありませんか。ビアンキほど浮ついたイメージもなく、デ・ローザほど高級路線でもなく。。。知る人ぞ知る、そういうのが好きなのです。親会社が大手フレームパイプメーカーのコロンバスというのも、何となく信頼が置けるというか。ちなみに、フォークとリアステーのみカーボン、あとはアルミです。車重実測9キロ弱。
購入したのはイギリスのウェブショップ http://www.wiggle.co.uk/。日本語表示も可能で、日本円表示が可能なこと、ある程度買うと送料無料になることから、日本でも人気なサイトのようです。

台湾で作られたイタ車をイギリスのサイトから買うイタリアに住む日本人。なんとも面倒くさい時代ですね。まあ、僕がここモントットーネにいる理由を考えてもかなり面倒くさいものがありますから。人(自転車)のことは言えませんが。とりあえずカーボンフットプリント的には最悪です。自転車だからエコ、というわけにも行かないようで。

そうそう、この自転車に決めた理由のひとつが、カンパニョーロのパーツで組まれていることでした(ヴェローチェ・グレード ロゴから見るに2011モデルらしい)。
今やイタリアで見かけるチャリも8割以上がシマノのパーツで組まれています。イタリア人チャリダーの信頼や絶大です。ただ僕にとってカンパ(ニョーロ)は、やはり昔サイスポを読んでいた頃から(もしかして俺、定期購読してたか?)ばくぜんとしたあこがれを感じていたブランドでした。
いいでしょ、このブレーキレバーのなめらかなラインが。こりゃ、今回のベストショットだな。このよさが分かるあなたは僕と同じ、パーツフェチです(笑)男ってやっぱり子どもだ。マニア万歳!

よく考えてみれば、サッカーにもファッションにも、ルネッサンスにも四大都市観光(ローマ・フィレンツェ・ベニス・ミラノ)にも元々興味がなかった僕ですが、恐らく唯一、うすらぼんやりとあこがれていたイタリアといえるものがあるとすれば、それがこの国のチャリンコだったようです。

だからなんだと言われたら、ただそれだけの話ですが、もうちょっと早く気づいていれば、イタリアに来てからこの方、また別の道もあったかもな、と今更思うこと多々ありです。
かなりの遠回りをして来たが、やっと会えた。
なあ、チネリ。